【第2章§4】マネジメント陣(経営陣)

ここでは、「経営陣」(取締役・監査役)の簡単な経歴について記載します。


ここで見られているのは、「どの会社に属していたのか?」ではなく、「何をして来たか?」です。


よくある間違いが、以下のような事例



1995年 ▲▲大学++学部卒業後、株式会社●●●●入社

2000年 株式会社◇◇◇◇

2005年 ◆◆◆株式会社

2010年 当社を立ち上げて、代表取締役に就任。現職。


というもの。


年と会社名しか書いていないものですね。


これを見ても「それで、何?」という感想が帰ってくるのが、目に浮かびます。


相手(読者)が知りたいのは、


この事業を開始する(推進する)にあたって、ここの会社の役員陣は、そうした経験を積んできているのか?


ということだけです。


会社名だけでは、そうした関連する業務に携わって来たのかを判別する術はありません。単なる「この事業儲かりそうじゃん!」という不純な動機(「いや、悪くはないのですが、別に。それベースに無いと駄目ですしね。」筆者)だけで集まったメンバーなのか?


そこだけが心配なんです。


公的金融機関が融資の際に提出させる事業計画書にも、経営者の経歴を書く箇所があるのですが、これも同じです。


業界での経験を期待されているのです。業界の経験があれば、その業界で起こりやすい間違いや失敗について経験している可能性があり、経験をしているということは、それを回避出来る可能性が高いということ。だから失敗確率が減り、成功確率が高まる(と想像する)訳です。


では、先ほどの事例はどのように変えれば良いのでしょう。


この例の代表者は、システム開発受託の会社を立ち上げたと仮定して、再度事例を見てみます。


1995年 ▲▲大学++学部卒業後、株式会社●●●●に入社し、AS400などIBM系のメインフレームメンテナンスの業務に携わる。

2000年 株式会社◇◇◇◇に、プロジェクトマネージャーとして勤務。当時成長著しかった株式会社****のウェブサイトのバックエンドシステム開発pJを取り仕切る。

2005年 ◆◆◆株式会社に開発担当執行役員として勤務。勤務中は銀行大手2社のシステム開発PJを12名の部下と共に取り仕切る。

2010年 当社を立ち上げて、代表取締役に就任。現職。


先ほどの例と、同じ人なのですが、人となり、が何となく見えて来ませんか?

しかも立ち上げたのがシステム開発会社であれば、この人の経験の延長上にあるように見えますよね。


また、あえて得意な言語(Parlだとか、PHPだとかC++とか色々あるんでしょうけれども)は記載しませんでした。転職の際の履歴書に記載するのであれば、言語の記載は意味がありますが、ここは経営陣の経歴書ですから、

人をまとめて仕事を取って来た、回してきた経験はあるか

が見られています。


ですので、部下の数とか、大手向けのPJというキーワードをちりばめました。


上記、マネジメント陣の経歴を記載される場合には、是非参考にしてください。



文責:神永将行

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